サボタージュ

2017/11/18

デヴィッド・エアー監督作「サボタージュ」("Sabotage" : 2014)[BD]

麻薬組織からくすねた大金を巡って、DEA捜査官が組織による復讐に翻弄される様を描くクライム・スリラー作品。

DEA捜査官ジョン・ウォートンは、「破壊屋」の異名を持ち、数多くの名だたる麻薬組織を摘発してきた極めて有能な男で、上司や同僚の信頼も厚く、その功績から「麻薬捜査の神」と讃えられてきた。ウォートンは、「モンスター」、「グラインダー」、「シュガー」、「トライポッド」、「パイロ」、「ネック」、「スモーク」、そしてリジーという、腕は立つが荒くれ者の8人で編成された、DEAでも精鋭ぞろいの特殊部隊を指揮し、凶悪な麻薬組織と対峙してきたのだった。

ある時、ウォートンらは、巨大麻薬組織の摘発に乗り出す。上司達も固唾を呑んで、報告を待つ中、ウォートンらは見事に拠点を制圧し、現場で2億ドルもの大金を発見する。ウォートンらは予めその所在を察知しており、そこから1000万ドルを秘密裏にくすね、下水溝に隠すという計画を実行に移す。その最中、スモークが敵の残党に殺される。ウォートンは残った金を全て焼き尽くすと、現場を後にする。翌日、隠した現金を回収すべく、現場地下の下水溝を訪れた隊員達は、現金が何者かに奪われているのを発見する。更に、ウォートンらは上司に、現金奪取の容疑を掛けられ、厳しい取り調べを受ける。口を割る者は無かったが、部隊の活動は停止させられ、隊員達は次第に身持ちを崩し始める。ウォートンも動向を監視される様になり、デスクワークに甘んじていたが、数ヶ月経ったある日、彼らに対する捜査は終わり、活動の再開が許可される。しかし、上司らの信頼が戻る事は無かった。

隊員達はウォートンの指導の元、訓練を再開するが、程なくして、パイロが寝泊まりしていたトレーラーに列車が衝突した為に、事故死する。現場の検分に訪れたアトランタ警察の刑事ブレントウッドは、パイロの死に事件性を疑い、同じく現場に駆けつけたウォートンに、隊員らの事情聴取を要請する。後日、ウォートンは連絡の取れないネックの自宅を、ブレントウッドと共に訪ねる。そこで、天井に釘付けにされたネックの惨殺死体を発見する。それは麻薬組織特有の処刑方法で、ウォートンらは大金を奪われた組織の報復を疑い始める。

ウォートンとブレントウッドは、停職中に隊を抜けたトライポッドの自宅を訪ねるが、既にトライポッドは殺されていた。現場付近で、トライポッドが仕掛けた罠にかかり死んでいた、組織の一員が発見される。その男のタトゥーから、ある麻薬組織が特定される。

モンスターはブレントウッドの元を訪ね、ウォートンとメキシコのフアレスを拠点とする麻薬組織の、因縁の過去を打ち明ける。ウォートンは組織のボスを逮捕したものの、護送中にボスは口封じに殺されてしまう。後日、ウォートンの妻子が組織に誘拐され、拷問を受け殺された後に、その模様を収めたビデオと体の一部が送り届けられたのだった。ウォートンはフアレスに乗り込み、ビデオの男を捜索したが、発見には至らなかった。それからウォートンは、家族の代わりに隊員の幸せだけを第一に考える様になっていった。

アトランタ警察が、トライポッドを殺害した麻薬組織のアジトを発見したという一報を受け、ウォートン率いる部隊はブレントウッドらに先駆けて、アジトを制圧する。しかし、それは誤報で組織の手掛かりは無かった。その後、トライポッドの自宅付近の湖から、組織の構成員と思われる3人の男の死体が発見される。ところがその死亡時刻は、パイロの死以前である事が判明し、組織以外の何者かによる偽装工作の疑いが強まる。残りの4人の隊員は、互いに疑心暗鬼に陥る。

程なくして、ウォートンとブレントウッドの目の前で、グラインダーが射殺される。目撃証言から、実行犯がリジーとシュガーである事が判明し、ウォートンらはリジーの逃走を防ごうと自宅に急行するが、そこでリジーの夫モンスターの死体を発見する。リジーはウォートンに電話をかけ、一対一での話し合いを希望した為、ウォートンは場所を指定する。指定の場所で、リジーはウォートンの殺害を試みるが、ブレントウッドが妨害し、ウォートンは危機を免れる。ウォートンらは逃走したリジーとシュガーを追走し、激しいカーチェイスと銃撃戦を繰り広げた後、シュガーが運転を誤り、事故死し、リジーも重傷を負う。

ウォートンとブレントウッドの前で、リジーは金を盗んだ事の報復で、仲間達を殺した事を自白する。しかし、金を盗んだのは、実はウォートンだった。ウォートンはリジーを射殺すると、ブレントウッドの目を盗み、忽然と姿を消す。後日、ウォートンは盗んだ大金を携え、単身フアレスに向かう。地元警察にその金を積み上げ、ビデオの男に関する情報を入手すると、男が出入りするバーに赴く。ウォートンは男とその部下を皆殺しにするが、自身も瀕死の重傷を負う。ついにウォートンの復讐は終わるが、彼の生死は定かではない。

 

部隊、麻薬組織、そしてウォートン、それぞれの思惑が交錯して、終盤まで展開が見通せないスリラーに仕上がっている。結局、ウォートンの組織への復讐が災いし、部隊を崩壊の悲劇に導いてしまうのだから、なんとも皮肉なモノだ。組織から送られてきたのが妻の頭部という惨たらしさから、表向きは冷静さを装いつつ、復讐に身を焦がすのも無理からぬハナシではあるが。R15らしいスプラッターホラーばりの微グロ演出があるが、そこまでリアルさを追求しなくてもなぁという感じはする。とにかくメキシコの犯罪組織の恐ろしさを、匂い立つ様なビジュアルで表現している。なんだかんだ言っても、アーノルド・シュワルツェネッガーは画面映えするし、オリヴィア・ウィリアムズとのコンビも新鮮で良い。シュワちゃんももうすぐ70歳だが、どこまでアクションを頑張れるのか。

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